タンパク質

タンパク質とは

hyaaajiro@moriya

こんにちは、ナミキです!

今回は前回に続き五大栄養素の一つで、かつ三大栄養素の一つでもある「タンパク質」についてまとめてみました。

個人的には、タンパク質は五大栄養素の中でもかなり奥深い栄養素だと思っています。

その理由は、タンパク質・ペプチド・アミノ酸、どの形でも身体に重要な作用を及ぼすからです。

なんのこっちゃ?という感じですよね?(笑)

なるべく一つ一つ丁寧に説明していきますので、ぜひ読んでいただけたら幸いです!

  1. そもそもタンパク質とは
  2. タンパク質を含む食品
  3. タンパク質の摂取による身体へ及ぼす様々な作用

①そもそもタンパク質とは

タンパク質は、私たちの身体に含まれているものの中で「水(約60%)」の次に多く、約20%と重要な成分となっております。

特に筋力トレーニングをする方には、馴染みのある成分だと思います。

その理由は、筋肉を構成する成分のほとんどがタンパク質でできているからです。

ところでタンパク質についてですが、実は糖質と同じように総称の名前となっております。

大まかに分類すると、「アミノ酸」「(オリゴ)ペプチド」「タンパク質」となります。

これらの中でアミノ酸が最小単位で、アミノ酸が2個くっつくと「ジペプチド」、3個くっつくと「トリペプチド」、2~10個ほど繋がった総称で「オリゴペプチド」、10~50個ほど繋がった総称で「ポリペプチド」、それ以上にたくさんのアミノ酸が繋がっていくと「タンパク質」となります。

しかし、ポリペプチドとタンパク質の境界については、正確に分けられているというわけではないようです。(曖昧でモヤモヤ…)

ちなみに生体中のタンパク質は、20種類のアミノ酸で構成されておりますが、その中でも生体で合成できないもの(食品から摂取しないといけないもの)を「必須アミノ酸(9種類)」、合成できるものを「非必須アミノ酸(11種類)」と言います。

また生体のタンパク質を構成するアミノ酸ということで、これら20種類を「構成アミノ酸」と言います。

一方、生体中には構成アミノ酸を含め約50種類ほどのアミノ酸が存在しており、それらを「遊離アミノ酸(非タンパク質構成アミノ酸)」と言い、血中や細胞内にアミノ酸単体として存在しております。

もう複雑で嫌になってきますよね。。。

ここまで全部を正確に覚えて欲しいということでもないのですが、必須アミノ酸は食品から摂取する必要があるので、この必須アミノ酸がどういうものかだけでも覚えてもらえると嬉しいです!

私が中学生の時に教わった語呂が意外と覚えやすくてよかったので、ここで唱えさせてください。

「もしもし亀よ、亀さんよ、、、」のリズムで行きますね!

「いそいそろいしんイソロイシン、ロイシン・リジン・メチオニン、フェニルアラニン・スレオニン・トリプトファン・バリン、どうしてそんなにヒスチジン」

皆さん覚えられましたでしょうか?(笑)

さらに必須アミノ酸の中でも、バリン・ロイシン・イソロイシンを「分岐鎖アミノ酸(BCAA)」と言い、筋肉に重要な成分となっているので、こちらもぜひ覚えておいてもらえると嬉しいです。

【ちょこっと豆知識】

「構成アミノ酸(20種類)」=「必須アミノ酸(9種類)」+「非必須アミノ酸(11種類)」

「必須アミノ酸」=イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、バリン、ヒスチジン

「非必須アミノ酸」=アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、システイン、セリン、チロシン、グリシン、アラニン、プロリン、アルギニン

「分岐鎖アミノ酸(BCAA)」=バリン、ロイシン、イソロイシン

「非タンパク質構成アミノ酸」=GABA、シトルリン、オルニチン、etc

出典:講談社 エッセンシャル栄養化学(編著:佐々木努) p.135~159

②タンパク質を含む食品

タンパク質がどういうものかについて、かなり複雑なものだということをご理解いただいたところで、今度はシンプルにタンパク質を含む食品について見ていきましょう!

代表的なものとしては牛・豚・鶏等の畜肉類、魚介類、豆類、卵、乳製品類、穀類などがありますよね。

タンパク質の栄養価を示す指標として、「アミノ酸スコア」というものがあるのですが、ざっくりな説明ですと、その食品が必須アミノ酸をどの程度バランスよく含んでいるのかというもので、一番良いとアミノ酸スコアが「100」となります。

一方、実際の生体内での消化吸収を反映していないなどの理由から、現在ではより正確な指標である「DIAAS」などもあるのですが、これについてはまた別の記事で紹介させていただきます。

③タンパク質の摂取による身体へ及ぼす様々な作用

それでは実際にタンパク質を含んだ食品を摂取すると、身体にはどのような作用を及ぼすのかについて見ていきましょう。

と言いたいのですが、実はこれを説明するのはかなり難解かつ複雑なものとなっておりますので、今回は省略と言いますか、別の記事で触れていきたいなと思っております。

理由としては、タンパク質を摂取すると消化酵素により分解され、ペプチドやアミノ酸という形で生体内に運ばれて行くのですが、アミノ酸20種類の機能性だけではなく、ジペプチドだとアミノ酸20種✖︎アミノ酸20種=計400種類もあるため非常に複雑だからです。。。

さらに近年では、タンパク質自体にも機能性があるということで、余計に複雑さが増してきております。(例:大豆β-コングリシニン)

ということでして、今回は申し訳ないのですが割愛させていただきます。

まとめ

今回はタンパク質について、大まかな概要をまとめて見ました。

最初の方に記載しましたように、タンパク質がかなり複雑なものであるということを知ることができたのではないでしょうか。

今後はタンパク質の体内への消化・吸収・代謝(変換)等について、また別の記事で紹介していきたいと思います。

それでは今回はこの辺で。。。(パタリ)

ABOUT ME
ナミキ
ナミキ
食品の「栄養化学」「食品生理機能学」に関する研究者
こんにちは、ナミキと申します!
私は京都大学で食品成分が持つ栄養やそれらが生体に及ぼす効果に関する研究を行っておりました。
そして現在は企業で食品の成分が持つ機能性についての研究をしております。

このサイトでは、食品の成分がどのような機能性を持っているのか、身体にどのような作用を及ぼすのかを体系的に学ぶことができるよう、情報発信をできればと思っております。
情報源としては、各省庁や各学会のホームページ、市販されている諸先生方の書籍、医学系文献データベースのPubmedなどを用いて、身近な物事について触れていきたいと思います。

基本的なことから少し踏み込んだことも含め、少しでも皆さんの日常生活に役立つような情報となれば幸いです(^^)
よろしくお願いします!
記事URLをコピーしました