【カテキン】とは、結局何だっけ?種類や効果は?

hyaaajiro@moriya

こんにちはナミキです!

今回は”カテキン”についてまとめてみました。
皆さんも一度は耳にしたことがある食品成分だと思います。
そうです、”お茶”に含まれている成分ですね!

とはいっても、カテキンにも種類がいくつかあります。
そこで今回はカテキンの種類や効果について紹介していきたいと思います!

それでは早速中身を見ていきましょう!

①カテキンとは?

そもそもカテキンとは、”ポリフェノール”の一種です。
私の一番最初の記事(食品の成分、理解できていますか?)にも登場した”ポリフェノール”です!もしお時間あればご高覧ください。

引用:カテキンのいろは | 日本カテキン学会

カテキンは、健康へ寄与する成分として知られていますが、苦味や渋味の成分でもあります。「良薬口に苦し」ということですね。

【ちょこっと豆知識】

カテキンの語源について!

インド産のアカシア・カテキュー(マメ科アカシア属の低木)の樹液から採れる“カテキュー”に由来しています。
お茶のカテキンは、1929年、理化学研究所の辻村博士らによって初めて存在が確認されました。

カテキンは日本人が発見した成分なのです!

②カテキンの種類は?

カテキンと一言にいいましても、実は1種類だけではないのです!

茶葉中のカテキンとしては、4種類存在しています。
また、お茶飲料の製造工程中の加熱処理により、この4種類の形が一部変わるため、合計8種類となります。

茶葉中のカテキンは、構造的な観点から正式には成分名の前に(-)がつきます。
例えば、(-)エピカテキンです。

ジアステレオマー1)
一般に複数のキラル中心を持つ化合物においてエナンチオマーの関係にない立体異性体(配置異性体)が存在し、それらをジアステレオマーという。エナンチオマー同士は比旋光度以外の物理的、化学的性質はまったく等しいが、ジアステレオマー同士は異なる物理的、化学的性質をもっている。

画像:「ナミキの学び」著者の作成物

茶葉中には4種類のカテキンがあるのですが、その中でも割合としては以下のように報告されています2)

  1. (-)エピガロカテキンガレート:EGCg ➡︎59.1 %
  2. (-)エピガロカテキン:EGC ➡︎19.2 %
  3. (-)エピカテキンガレート:ECg ➡︎13.7 %
  4. (-)エピカテキン:EC ➡︎6.4 %

このEGCgがカテキン類の中でも生理活性機能が高いことで知られています。
また伊藤園さんが機能性表示として販売されているお茶の関与成分は、”ガレート型カテキン”とされています。
このガレート型というのが、どうやら活性が高いようですね。

③カテキンの効果は?

カテキンの効果についてですが、以下のような効果について報告されています3)
今回は効果の詳細なメカニズム等については紹介しませんが、とても嬉しい効果が盛りだくさんですね。

  • 脂肪・コレステロール吸収抑制
  • 血糖値上昇抑制
  • 抗酸化作用
  • 抗がん作用
  • 抗ウイルス作用
  • 殺菌・抗菌作用
  • 虫歯・口臭予防

もちろんこれらだけではなく、他にも研究が進められていますので、今後も期待したいところです。

④まとめ

ざっくりとお茶の成分であるカテキンについてまとめてみましたが、いかがだったでしょうか。
カテキンと一言にいいましても、いろんな種類があるのですね。とても学びになりました。
別の記事で、カテキンを摂取するにはどのようなお茶がおすすめなのかについて紹介していきたいと思います!

農林水産省と関連団体が令和3年3月30日から”日本茶と暮らそうプロジェクト”を始められたようです!
このプロジェクトの一環として”お茶×(かける)キャンペーン“というのがあるのですが、お茶といろいろなものをクロスされていて、とても面白い取り組みだなと思いました!
みなさんも是非覗いてみてはいかがでしょうか!

いつかは茶摘みでもやってみたいです。。。
それでは今回はこの辺で。。。(パタリ)

⑤参考資料

1)ジアステレオマー|公益社団法人日本薬学会
2)カテキンのいろは|日本カテキン学会
3)カテキンの種類と効果と摂取量|健康長寿ネット

ABOUT ME
ナミキ
ナミキ
食品の「栄養化学」「食品生理機能学」に関する研究者
こんにちは、ナミキと申します!
私は京都大学で食品成分が持つ栄養やそれらが生体に及ぼす効果に関する研究を行っておりました。
そして現在は企業で食品の成分が持つ機能性についての研究をしております。

このサイトでは、食品の成分がどのような機能性を持っているのか、身体にどのような作用を及ぼすのかを体系的に学ぶことができるよう、情報発信をできればと思っております。
情報源としては、各省庁や各学会のホームページ、市販されている諸先生方の書籍、医学系文献データベースのPubmedなどを用いて、身近な物事について触れていきたいと思います。

基本的なことから少し踏み込んだことも含め、少しでも皆さんの日常生活に役立つような情報となれば幸いです(^^)
よろしくお願いします!
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