筋肉(骨格筋)について
こんにちは、ナミキです!
今回のテーマは「筋肉」ということで、筋肉の分類や構造、機能という観点から概要をまとめてみました。
昨今では筋トレブームなどから、筋肉への関心などが高まっているのではないでしょうか。
私自身、ダイエット(体重減量)のために某フィットネスジムに通っており、週に3,4回程度のトレーニングを行なっております。
身体を動かすことや鍛えることが健康に良いことは、皆さんもすでにご存知のところだとは思いますが、今回はそもそも筋肉とは何かという観点から、まずは概要を押さえていきたいと思います。
筋肉における代謝等の詳しいメカニズムなどについては、また別の記事でも紹介する予定ですので、そちらもご覧になっていただけると嬉しいです!
①筋肉の分類について 〜部位的・性質的・構造的〜
まず皆さんにご質問ですが、私たちの身体の筋肉について部位という観点から大きく分けるとどういった分類ができるでしょうか?
正解は、、、
「骨格筋」「心筋」「内臓筋」
の三つです!
- 「骨格筋」➡︎腱を介して骨に付着し関節や骨格を動かす筋肉。
- 「心筋」➡︎心臓壁を構成する筋肉。
- 「内臓筋」➡︎内臓や血管、消化管などの壁を構成する筋肉。
では次の質問です。
筋肉について、性質という観点から分けるとどういった分類ができるでしょうか?
正解は、、、
「随意筋」「不随意筋」
の二つです。
- 「随意筋」➡︎自分の意思で動かすことができる筋肉。
- 「不随意筋」➡︎自分の意思で動かすことができない筋肉。
随意筋は部位的な分類にすると「骨格筋」にあたり、不随意筋は部位的な分類にすると「心筋」「内臓筋」にあたります。
確かに、走ることや物を投げたりすることは意識的にできますが、心臓や血管の壁などは意識的には動かせませんよね。
ではこの章最後の質問です。
筋肉について、組織的な構造(線維構造)という観点から分けるとどういった分類ができるでしょうか?
正解は、、、
「横紋筋」「平滑筋」
の二つです。
- 「横紋筋」➡︎筋線維において、アクチンとミオシンというタンパク質が規則的な配列をして、横紋構造(縞模様)のサルコメア(筋節)を持つ筋肉。
- 「平滑筋」➡︎細胞内にアクチンとミオシンは持っているが、規則的な配列をせずサルコメアを持たない筋肉。
横紋筋を部位的な分類にすると「骨格筋」「心筋」にあたり、平滑筋を部位的な分類にすると「内臓筋」にあたります。
正直なところ、この分類に関しては「へえ〜、そんな分類があるんだ」くらいの感じで問題ありません。
ひとまずは、意識的に動かすことができる「骨格筋」と意識的に動かすことができない「心筋」「内臓筋」、ということを理解できていればOKだと思います。
【筋肉の分類】
ナミキの学び管理人作成
②骨格筋の構造について 〜骨格筋>筋束>筋線維(筋細胞)>筋原線維〜
さて次に筋肉の構造、とりわけ今回は「骨格筋」の構造について見ていきましょう!
骨格筋は前章で記載しましたように、「腱を介して骨に付着し関節や骨格を動かす筋肉」ですので骨格筋の端は腱になります。
骨格筋を階層的にまとめると以下のようになります。
【骨格筋>筋束>筋線維(筋細胞)>筋原線維】
筋原線維をもっと細かく見てみると、アクチンとミオシンというタンパク質が折り重なるようにしてできています。
また、骨格筋にも細胞はちゃんとあります。
細胞と言えば、一般的には丸い構造や楕円の構造をイメージされるかもしれませんが、骨格筋は実は他の臓器などにある細胞とは異なる構造をしております。
というのも、骨格筋の細胞は筋線維のことを指すため、細長い筒のようなイメージになります。
さらに細胞の中には「核」という遺伝情報(DNA)を含んでいる小器官が存在し、一般的には一つの細胞に一つの核が存在するのですが、骨格筋細胞には複数の核が存在していることが特徴です。
そもそも骨格筋細胞は筋肥大など発達の過程で、普段は眠っている衛星細胞(サテライト細胞)が筋力トレーニングなどの刺激により活性化され、傷を受けた筋線維を修復する際に傷口を覆うように付着し、筋線維の一部となります。
これによって複数の核を持つ骨格筋細胞へと形成されていくのです。
そして複数の核を持つことで、骨格筋の合成なども起きやすくなるというメリットもあります。
【骨格筋の構造】
出典:筋肉をもっと知ろう! ~筋肉の基本① 構造~|日本成人病予防協会
③筋線維タイプについて 〜速筋線維・遅筋線維〜
最後は、骨格筋の筋線維タイプについてです。
筋線維タイプの話がもっともイメージしやすい内容かもしれません。
と言いますのも、筋線維タイプは大きく2種類に分類され、役割が大きく異なるからです。
その2種類とは、、、
「速筋線維」「遅筋線維」
となっております。
- 「速筋線維」➡︎筋肉に刺激が加わった時に、素早く収縮する筋線維。無酸素性のエネルギー代謝。50m走やウェイトリフティングなど瞬間的な力を発揮する際に使う。
- 「遅筋線維」➡︎筋肉に刺激が加わった際に、ゆっくりと収縮する筋線維。有酸素性のエネルギー代謝。水泳やマラソンなど持久的な力を発揮する際に使う。
大きく分類するとこの2種類になるのですが、より細かく分類すると、速筋線維は3つに分類することができます。
分類法としては、タンパク質レベルでミオシンにより分類できるのですが、それらの性質については大まかにまとめておきます。
- 「タイプⅡa」➡︎遅筋線維ほどではないが、有酸素性のエネルギー代謝も行うことができる。
- 「タイプⅡx」➡︎タイプⅡaとタイプⅡbの中間的な立ち位置。
- 「タイプⅡb」➡︎無酸素性のエネルギー代謝。ヒトにはほとんど存在しない。
ちなみにですが、遅筋線維がタイプⅠとなります。
【ちょこっと豆知識】
魚の筋線維タイプも大きくは、速筋と遅筋に分かれているそうです。
実は魚の「白身魚」「赤身魚」は筋線維タイプに由来しているのです。
白身魚すなわち速筋線維タイプの魚は、俊敏性に優れた性質を持ち、
赤身魚すなわち遅筋線維タイプの魚は、回遊を得意とする性質を持つ魚、ということです。
ちなみに「青魚」は、定義などが実ははっきりとは決められておりません。
一般的な定義としては「背の青い魚」ということで、アジ・サバ・サンマなどの小型の赤身魚を指して言われていますが、大型の赤身魚であるマグロやブリなども「背の青い魚」ということから青魚と呼ぶことはできます。
まとめ
今回は、筋肉についてまとめてみましたが、いかがでしたか?
ざっくり整理しておきますね。
①筋肉の分類について
- 部位的:骨格筋、心筋、内臓筋
- 性質的:随意筋、不随意筋
- 構造的:横紋筋、平滑筋
②骨格筋の構造について
- 骨格筋>筋束>筋線維(筋細胞)>筋原線維
- 筋原線維:アクチン、ミオシン
③筋線維タイプについて
- 速筋線維(タイプⅠ)
- 遅筋線維(タイプⅡa,Ⅱx,Ⅱb)
私自身、筋肉は非常に興味深い臓器・組織と思いますので、今後も学びを深めていきたいと思います。
特に骨格筋における代謝は、私たちの生活に密接に関わっているので、また別の機会に詳しくまとめていきますね。
それでは今回はこの辺で。。。(パタリ)
参考文献
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